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マッサーージとレイキのお店「さゆら」のセラピストが気まぐれに更新する日記です。
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奇跡のリンゴ
千葉県の房総半島で有機農業をしている妹が、先日帰省した時に、

「この人、本当にスゴイから!読んでみて。」と言って、わざわざ私にプレゼントしてくれた本がありました。

「奇跡のリンゴ」というこの本には、「無農薬、無肥料でリンゴを作る」という、

常識では「絶対不可能」とされたことを可能にした、

まさに奇跡を起こした一人のリンゴ農家を営む男性の、壮絶な半生が綴られていました。


農家の木村秋則さんは、その奇跡をおこすまで、

30年にもおよぶ試行錯誤と、過酷な試練の日々を送ってきました。

リンゴがまともに実らなかった長い歳月、

木村さんとその家族は現代では考えられない、極貧の生活をしのいできました。

米も底を尽き、粥にして家族で飢えをしのいだ時もあったと、本の中にありました。

何十年も昔の話ではなく、80年代のことです。

何故そこまでして、木村さんは夢の実現を諦めなかったのか?

それは木村さん自身にも預かり知れない、不思議な力が働きかけていたのだと思います。

農薬散布を止めた畑のリンゴの木々は、ありとあらゆる、血のにじむような努力にも関わらず、

年々病害虫に侵されて枯れかけていきます。

実はおろか、葉さえまともに育たない状態が何年も続きます。

そんな木々の一本一本に、木村さんは「お願いだから、枯れないでおくれ」と

懇願しながら語りかけたといいます。

家族は困窮の極みの生活を強いられ、近所の農家からは村八分の扱いを受けるようになりました。

やがて思い詰めた木村さんは、ついに死を決意します。


死に場所を求めて分け入った山奥で、木村さんは不思議な光景を見ます。

月光の下でたわわに実をつけた、野生のリンゴの木の幻を見たのです。

このことが転機となって、木村さんは不可能を可能にする、大きなヒントを得る事になります。

人間などには計り知れない、自然が本来持っている、複雑で完璧な叡智を見たのです。

死の決意と引き換えに、宇宙が、そのありのままの姿を木村さんに見せてくれたのかもしれません。


木村さんのリンゴは腐らないそうです。

腐らずに、甘い香りと、ほのかに赤い色を残したまま、ただ小さくしぼんでいくのだそうです。

木村さんのリンゴを初めて食べた時の感想を、著者はこう書いていました。

「あまりにも美味しいものを食べると、人は涙を流すのだということをその時初めて知った。

一口頬張った瞬間に、大袈裟でなく、自分の全身の細胞が喜んでいるような感じがした。

「これだ!これだ!これだ!」

細胞と言う細胞が、そう叫んでいるような気がした。」




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